闇金から借金ある人との結婚について! 自分も返済することになるの?

闇金から借金ある人との結婚について! 自分も返済することになるの?

ある時、似たようなメール相談が何件か寄せられました。

その内容は、結婚を考えている相手の借金問題についてです。

「彼の方に借金があります。結婚したら自分も返済することになるのですか?」

法律的に答えるだけでいいなら、回答はシンプルなものです。

「保証人になっている場合は別として、結婚したとしても、相手の方がつくった借金の返済義務はあなたにはありません」

仮に、「嫁なんだから返済義務がある!」などと言われたとしても、それはただの脅しです。

返す義務があるのは借りた本人だけです。

結婚後、一緒に支払うかどうかは、パートナー(奥さん)となった方次第です。

なお、幾つかの相談の一つに「闇金からの借金」という気になるものがありました。

私の彼氏には借金があります!
しかもよりによって闇金からでした。
もしも、その人と結婚したら、その借金の返済義務は私にもあるのでしょうか?
闇金から借金がある人との結婚はやめた方がいいですか?
仮に返済できたとしても、闇金と関わったことで、将来なにかされないかと不安です。

ヤミ金からの借金は単純な借金問題とは異なります。
ちょっと厄介だと思い、詳しく話を聞くことにしました。

違法業者(ヤミ金)の手口の実態

ヤミ金から借金をしてしまった男性によると、
「1年前に3万円を借りようとして、審査の甘い業者をネットで探した」
ということでした。

業者に連絡をしてみると、「初めての方は1万円だけ」。

仕方なく1万円だけを借りたわけです。
返済は1週間後に1万5000円。

この返済がきちんとできれば、3万円を融資してくれるという条件です。

更に、一週間後の前日の朝9時から10時までに更新の有無を連絡するように言われたそうです。

男性は返済日にきちんと1万5000円を送金しました。

しかし、ヤミ金という業者と手を切るのは簡単ではありません。

闇金に困る人

返済した翌日に業者から連絡があり、
「前日の連絡がなかったため、更新として15000円を支払ってください」。

男性は返済日を守ったものの、前日に連絡を入れるのを忘れていたのです。

自分が連絡しなかったのが悪いと思いつつも、言っていることがおかしいと感じて司法書士に相談。

闇金問題は司法書士や弁護士なら誰でもいいわけじゃない!

勇気を出して司法書士に相談したにもかかわらず、頼りない言葉が返ってきました。

・警察に被害届をだしてください
・家族や親戚、会社にも連絡が入る可能性があるので正直に話したほうがいい

たったのこれだけです。

言われた通りにしましたが、相談から3日後。

司法書士から連絡が入り、受任を断られ、地元の司法書士協会を紹介されたそうです。

彼は、他の司法書士にも相談。
「相手のいわれた金額を全額返済しないと解決は無理でしょう」と・・・

法律家に相談すればどうにかなると思っていた彼は、かなり落胆したそうです。

ヤミ金業者への返済義務と対応

相談の案件に関して言えば、利息制限法や出資法、貸金業法などに違反している業者です。

いわゆるヤミ金ですので、実際には彼が返済する必要はありません。

Point

裁判でもそういう判決がすでに出ています。

では、なぜ彼が相談した司法書士はサポートしてくれなかったのでしょうか。

相手がヤミ金だからです。

「返す必要はない」と言ったところで、簡単に納得してもらえるような相手ではありません。

司法書士だけでなく、弁護士でも闇金業者を相手にするのを嫌がる方はたくさんいます。

法律で攻め倒せるような相手ではないので、嫌がらせなどを恐れて関わることをいやがるのです。

実際に、私がいた事務所でもヤミ金業者を相手にした際に、事務所にチンピラみたいな男性3人が何度もしつこく乗り込んできました。

当然アポなしです。

その場で話をしても、聞く耳をもたず自分たちに都合の良いことばかりを言ってくるような方達ですから、時間ばかりが取られます。

忙しい弁護士や司法書士にとってはその都度対応するのはわずらわしいでしょう。

ヤミ金とはきちんとケリをつけておくべき

ヤミ金への返済はしなくても良いという判例はあるものの、それなりの対応は必要です。

相談にもありましたが、仮に返済できたとしても、闇金と関わるとその関係はなかなか切れません。

はっきり言って、法律家ですら難しいのですから、素人では完全に切ることは期待できません。

手の切り方をきちんとしておかないと、ズルズルと関係は続きます。

Point

そこで、ヤミ金業者と向き合える弁護士を探すべきです。

ヤミ金と向き合える弁護士に依頼して関係を断ち切る

具体的には、暴力団組織対策関連や民事暴力不介入関連などの委員会に所属している弁護士です。

弁護士会などで聞いて紹介してもらってください。

そういう弁護士が見つかれば、後はその弁護士の指示に従えばいいでしょう。

なお、ヤミ金に携帯番号や自宅を知られている場合、弁護士に依頼した後も本人への連絡が続くと思います。
(本来、弁護士が代理人になると、業者は直接連絡してはいけない決まりがあります)

それまで以上に連絡がしつこくなる可能性もあります。
職場に言うとか、家族に言うとか、あらゆる事を言ってくるでしょう。

弁護士から、「連絡を取らないように」と言われると思いますが、言われたとおりにしましょう。

携帯を変えるなりして、無視してください。

これができず、「怖くなって返金してしまいました」という方もいます。

やってはいけないこと

これではいつになっても断ち切れません。

典型的なヤミ金の取立ての手口ですので、払っても払っても請求が終わることはないのです。

会社や家族へ連絡される恐れがあるなら、それも弁護士に伝えて対応してもらいましょう。

なお、まともな話も法律も無視するような相手の場合、弁護士といえども一銭も払わずして解決することが難しい状況もあります。

縁を切ることを第一に考えて、弁護士からは一定の支払い(元金のみ)を提案されることがあるかもしれません。

Point

1円も払わずに解決できることが望ましいのですが、相手が相手ですから、これもまた一つの解決手段です。

詳しい解決、対応方法については、弁護士とよく相談して決めるといいでしょう。

闇金から借金がある人との結婚について

法律的に答えられる相談者さんからの質問は以上ですが、最後にもう一つ。

「闇金から借金がある人との結婚について・・・。」

これは個人的な意見しか述べられませんが、よく考えたほうがいいかもしれません。

借りた相手がヤミ金とは知らなかった、ということですが、「簡単に貸してくれるところから大事なお金を借りる」という行為が問題です。

「お金に対しての意識が薄い」という印象を受けます。

結婚後、いつかお金のことで苦労することがあるかもしれません。

ただ、誰にでも一度くらいの間違いはあります。

冷静になれない状況だったのかもしれませんし、単に知識がなかっただけなのか・・・。

いずれにしても、お金に対してどんな価値観を持っている方なのかを知っておくべきだと思います。