【返済できない】差押えと業者が家財を持って行った!仕方ないの?

【返済できない】差押えと業者が家財を持って行った!仕方ないの?

Aさんは事業に失敗し、借金が返せなくなりました。

Aさんは複数の業者からお金を借りていたのですが、早朝にその中の1社が「差押えだ」とAさん宅に訪れ、「もうしばらく待って」というAさんの懇願と制止を振り切って家財を強引に持って行ってしまったのです。

ペット居室

Aさんは過去に借金が返せず、家を取られたという話を聞いたことがあり、他の数社も“差押え”に来るのではないかとドキドキしています。

返済できないと、無理やり家財を持って行かれても仕方ないのでしょうか?

「差押え」と聞くと、皆さんはどんなイメージが浮かぶでしょうか?

部屋中に「差押え」の札が貼られ、預貯金や給料、車なども取られてしまうといった感じでしょうか。

想像しただけでも怖いですよね。

差押えとはどのような仕組みで、何のためにあり、どんなときに実施されるのでしょうか。

差押えは、強制的に「お金を貸した人」が「お金を借りた人」から取立を行うという制度です。

通常「お金を借りた人(債権者)」は借金を法律や契約に則って返済を行います。

ところが、中には催促しても返済をしない人もいます。

返済してもらえないと貸した方としては困ってしまいます。

大事

返してほしいと言ってもそれに応じてもらえなければ、裁判を起こすしかないでしょう。

裁判の例

裁判で「50万円の支払いをするように」という判決が出た場合、借りた側はそれに従って50万円返済するほかありません。

多くの人は判決に従って返済を行うでしょうが、中にはそれすら無視をする人がいます。

そんな人に対して強制的に取り立てを行なえるという制度が「差押え」なのです。

ここで「お金を借りた人(債務者)」の財産調査を行い、差押える財産を決めて裁判所に申し立てを行います。

裁判所から差押え命令が出て、はじめて財産は差押えられるということになります。

今回のように返済ができないからと、Aさんの家から勝手に家財を持ち出すような行為は「自力救済」といって法律で許されていません。

支払いが少し遅れたからといって、すぐに差押えられるということではないのです。

1日でも遅れたらすぐに差押えや競売にかけられると勘違いしている人も多いようですが・・・

差押えは督促から始まり、それを数回繰り返しても返済してもらえなければ担保を競売にかけて回収。

または担保がなければ訴訟等の申し立てをして差押えというように順を追って行われるわけで、いきなりということはありません。

差押えはあくまでも最後の手段だということなのです。

しかし、前もって公正証書が作られている場合は、裁判をすることなく差押えられる場合があります。

公正証書というのは、

法律の専門家である公証人が、法律にそって作った書面のことです。
お金を借りる人が公証人の前で、「支払うべき債務がある」と認めたうえで作成するわけですから、公正証書に書かれたことを守らないならば、裁判なしで即差押えができるのです。

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差押えの対象になりやすいものとは

差押えの対象になりやすいものは下記の4つです。

給料

全部差押えられたら生活ができません。

そのため「手取りの4分の1までしか差押えできない」と差押えの上限があるのです。

ただし、手取りが33万円を超えていたら、「33万円を超えている部分」と「手取りの4分の1」を比較して、どちらか多いほうを差押えられます。

銀行預金

預金の場合は差押えの上限がありません。

差し押さえられたお金は銀行から直接貸主に支払われることになります。

自動車

換金できるので差押えの対象になります。

しかし、競売しないと換金できないことや移動や保管に費用がかかるため優先順位が低いのです。

自宅にある財産

自宅にあるものは何でも差押えができるわけではありません。

冷蔵庫などの家電や、調理器具、ふとんなど生活必需品は差押えをしてはいけません。

執行官がどう判断するかですが、テレビ、ピアノ、高級家具、美術品、宝飾品など換金できるものは差押えられる可能性が高いです。

引出しやクローゼットを開けて家探しまではしないようですが、目につくところに換金できるようなものが置いてあれば持っていかれるでしょう。

Aさんの勝手に持って行かれた家財ですが、取り戻すことはできないのでしょうか?

このケースのようにいきなりやって来て、家財を持ち出すということはヤミ金だけでなく、差押えをよく理解していないことから行う業者も多いようです。

違法行為なのでAさんは拒否できたはずですが、理解不足だったわけです。

違法に持ち去られた家財ですから、当然取戻すことは可能です。

Aさんの懇願と制止を振り切って強引にとなると、業者を相手取って損害賠償を請求したり、窃盗罪で告訴することもできます。

もし、この家財を業者が売却など処分してしまっていた場合は家財相当の金銭賠償を求めることができます。

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注意してほしいポイント

重要

今回のように「差押えだ」とやってきたときに、業者が承諾書にサインや押印を求めることがあります。

相手に強く出られると、返済していないという後ろめたさもあって拒絶できないという気持ちになるかもしれませんが、これは違法行為。

絶対にサインなどをしてはいけません。

サインなどをしてしまうと「Aさんの承諾をもらった」などと弁解されてます。

t家財を取り戻すのはかなり困難になります。

差押えについてはできるだけ早く弁護士のところへ相談に行きましょう。

普通の裁判よりもこういった内容の裁判は手続きが速く進む傾向にあるので、手遅れにならないようにしましょう。

相談するところ

信頼できる専門家を探しましょう。

今は無料で紹介してくれるところがあります。

うまく利用して、1件だけで決めないで数件の専門家に相談することをお勧めします。

また、市役所や法テラスの相談窓口の利用することもできます。相談は無料です。

お金がないという方のために、法テラスでは弁護士費用の立て替えを行うこともあります。

しかし、預金を差し押さえられると生活ができません。

こんな恐ろしい状況にならないために督促を無視したりせず、連絡や相談をするなどきちんと対処しましょう。

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