自己破産したが免責にならない!! 一生借金を背負わないといけないの?

自己破産したが免責にならない!! 一生借金を背負わないといけないの?

Aさんは連日ネットカフェを渡り歩いています。

サラ金の取り立てに追われ、アパートに帰れないのです。

大学を卒業後、就職した会社を3か月で辞め、その後は再就職をすることもせず、アルバイトを転々としながら生計を立てていました。

収入は当然不安定で、生活は苦しく、お金が無くなるとサラ金やカード会社からのキャッシングを繰り返し、それをアルバイト代で返済するということを行っていました。

このように自転車操業のような生活をしているのに加え、Aさんはパチンコなどのギャンブルが好きで、一度大当たりをしたことから、ますますのめり込んでしまいました。

そのため借金は増える一方となり、最近は返済が滞るようになったのです。

連日のようにサラ金業者から電話がかかり、督促状も届くようになりました。

それでも支払いができるはずもなく、そうこうしているうちにアパートに取り立て屋が来るようになったのです。

それはそれは厳しい取り立てで、暴力団のような言動の凄まじさにAさんはすっかり怯えてしまいました。

夜中に取り立て人の目を盗んでアパートを抜け出し、今に至っています。

しかし、持ち金も残り少なくなり、このまま逃げ切れるはずもなく、何とか手を打たなければならないと考えたAさん。

必死でネット検索を行い、「自己破産」という手続きを知りました。

自己破産とは

自己破産をして、免責を受けることで借金がなくなるというのです。

安来さんは自己破産して借金をチャラにし、これからの人生をやり直そうと考えています。

これを友人のBさんに話したところ、「お前の借金は難しいんじゃないのか?」と言われました。

コラム

自己破産しても借金はなくならないのでしょうか?

若いのに大きな借金を抱えてしまった安来さん、身から出た錆とはいえ、取り立てから逃げ回る日々は大変でしょう。

自己破産をして借金をチャラにしようと精一杯の知恵を絞ったわけですが・・・

Aさんの場合、残念ながら自己破産はできると思います。

免責が認められ、借金がなくなるかどうかは微妙なところです。

もし、Aさんが利息制限法を超える高利で返済を行っていた場合

利息制限法の上限金利で計算をして、過払い金があれば、それを元本に充当し、借金を減らすことができます。

テレビのCM でも流れていますが、払い過ぎていると過払い金が戻ってくるということもあるのです。

免責は受けられないにしても、借金はかなり減ることが予想され、とりあえず破産手続き開始の申し立て、免責申立てを行ってみてもいいのではないかと思います。

まずは地方裁判所に自己破産の申し立てを行います。

 Aさんが支払不能の状態であると裁判所が認定すると、破産手続き開始の決定ということになります。

このとき安来さんにめぼしい資産が無い場合は開始と同時に破産手続きを終了します。

しかし、これで万々歳というわけにはいきません。

重要

その手続きだけでは借金はなくならないのです。

破産手続き開始の決定を受けたら、すぐに免責を申し立てなければなりません。

もし、この申立てが通り、免責が決定してはじめて一切の借金の支払い義務がなくなり、借金がなくなるということになります。

ところで免責って何でしょうか?

借金をした場合、最大限の努力をして返済を行います。

破産しても資産があればそれを処分して返済に充てるでしょう。

しかし、それでも借金が残ってしまった場合、もうどうしても返済をすることはできませんよね。

破産してもこれから生きていかなければなりません。

破産した人の経済的な更生を図るために「免責」という制度を使って、
破産して支払うことができなかった借金が残っていたとしても、
その支払いを免除するのです。

大事

自己破産の一番の目的は免責を認めてもらうことなのです。

しかし前にも述べましたが、自己破産、免責の申し立てを行なえば必ず免責が許可されるとは限らないのです。

しかも今回のケースは免責が認められないケースに該当する可能性があります。

なぜかというとギャンブルや浪費が原因の借金は免責の対象にならないからです。

Bさんの言うとおりですね。

この他に返済可能だと偽装して借入れを行なったり、財産を持っているにも関わらず財産を隠したりというような違反行為をした場合も免責は認められません。

ではもし、Aさんのように免責が不許可になったらどうすればいいのでしょうか?

まずは即時拮抗することです。

免責不許可の決定が出て1週間以内に不服申し立てを行い、高等裁判所でもう一度免責の判断をしてもらうことになります。

もしかしたら決定が覆るかもしれません。

それでも決定が覆られなかったらAさんはこれから一生借金を背負って生きなければならないのでしょうか?

もし、そうなった場合は、個人再生とか任意整理などの債務整理の方法を使って解決することができます。

個人再生とは現在の借金を1/3~1/5程度に圧縮して3年間で返済する計画を立て、裁判所に認可してもらう制度なのです。

重要

個人再生は借金を作った原因は問われないため、今回のようなギャンブルでの借金の場合でも申し立ては可能です。

Aさんは健康ですから、きちんと就職して個人再生できるはずですから頑張ってほしいですね。

まずは何より自己破産などをすることのないようにしっかりお金の管理をすることが大切です。自己破産は財産も信用も失いますからね。

誤解が多いので参考までに付け加えると、破産者は官報には載るのですが、破産したことが戸籍や住民票に載ることはありません。

また、自己破産だけを理由とした解雇や離婚申立てはできません。

これからの人生再生を目指して、しっかりAさんには頑張ってほしいなと思います。

参考ページ
自己破産しなくても借金は整理できる