押し貸しされた借金を返すように迫られた

押し貸しされた借金を返すように迫られた

Aさんは先月末、ヤミ金から借りていたお金を利息も含め、全額返済し、ホッとしていました。

これからは借金をせずに、頑張って暮らしていこうと考えていました。

ところが返したはずのヤミ金から督促状が届いたのです。

コラム2

「先月末、全額返したはずだ。」と断ると、「先週貸した分だ。」と言うのです。

調べてみると、確かにAさんの銀行口座に5万円振り込まれていたのです。

「頼みもしないのに。勝手に入金されても借金になるのだろうか?返済しなければならないのだろうか?」Aさんは困惑し、また怒っています。

勝手に振り込まれたお金これって何?

Aさんのような被害に遭う人は少なくありません。

これを「押し貨し」といいます。

押し貸しとは、お金を被害者の知らぬ間に振り込み、後日高い利息とともに「返済しろ」と請求を行うことです。

もし、あなたの銀行口座に心当たりのないお金が振り込まれていたら「押し貨し」を疑った方がいいかもしれません。

Aさんが「これは借金になるのだろうか?」と困惑していましたが、勝手に入金されたものについては借金になりません。

このような押し貸しは貸金業法に違反している行為だからです。

借金もひとつの契約ですから、貸主と借主両者の合意が必要になります。

こういった一方的な押しつけはこれに反するもので、口座に振り込みを行っても契約は成立しないため、借金とはなりません。

注意してほしいポイント

重要

押し貸しは借金ではありませんので、このお金に対して利息を支払う必要はありません。
そして、この振り込まれたお金には絶対手を出してはいけません。

使ったらヤミ金の思うツボ、「返せ」としつこく迫られます。

気が付いた時点でそのお金をすぐに戻せるように口座に残しておくことです。

中にはあわてて「借りた覚えはない」と入金してきたお金をヤミ金に返済する人がいます。

こういうことをすると、ヤミ金は振込を一部返済として、さらに利息の支払いを請求してきます。

もちろん違法ですが、返済されてきたことを逆手にとって都合よく借金を依頼されたかのように主張してくるわけです。

返す場合の注意点

返す場合は、ヤミ金側から銀行にその振り込みが誤りだったという「組戻し」をさせるようにしてください。

こちらから銀行にいろいろと申し立てても何も動いてもらえません。

しかし、こういったことはなかなか私たち素人には難しいものです。

うっかり誤った対処で、ヤミ金の手中に落ちてしまうのは悔しいものです。

押し貨しに気づいたら、ヤミ金からの請求がなくても、即座に消費者センターやヤミ金対策を担当している警察の相談窓口に相談に行きましょう。

脅されて利息を付けて返した場合は、まずそのお金は戻らないと考えましょう。

一度支払ったお金を取り戻すのは容易ではありません。

そもそもどうしてこういった押し貨しなどが起こるのでしょうか?

以前ヤミ金からお金を借りたことのある人、または借りようとしたことのある人などが被害に遭いやすいのですが・・・・

個人情報が闇取引されているという話を耳にすることも多いかと思うのです。

個人情報の名簿などに載っていることでヤミ金と全く関わりのない人でも被害に遭うことがあります。

ヤミ金同士で情報を交換するなどして、複数のヤミ金が振り込んでくるということもあります。

ヤミ金は拒絶してもしつこく支払いを求めてきます。

怖いから、早くしつこい取り立てから解放されたい、という思いから請求されるままにお金を振り込むとヤミ金の思うツボです。

「これはいいカモだ。脅せば払う。」と思われてしまいます。

そしてさらに押し貸しを続けるのです。

かといって無視するのは危険です。

無視すると自宅や職場に電話が入るようになります。

ヤミ金は被害者本人だけでなく、同僚にも暴言を吐いたりします。

ヤミ金と関係があると思われれば、被害者にとっても職場に居づらくなりますし、たとえ残れたとしても信用が落ちてしまいます。

警察に相談することで電話は職場にかからなくなりますが、被害者本人への電話はしつこくかかります。

「職場に行くぞ」
「子どもを誘拐する」
「火をつけるぞ」

実際にそういったことをすると犯罪で自分が捕まることを知っているヤミ金はそういうことはしないものですが、このことが原因で家庭が崩壊したり、退職に追い込まれた人もいるくらいなので、決して甘く見てはいけません。

大事

押し貨しに遭った場合は自分ひとりで判断するのではなく、すぐに前述の相談機関に相談をしましょう。

かなり深刻であればヤミ金に詳しい専門の司法書士や弁護士への相談も考えてみてはいかがでしょう。

警察への被害届は暴力など危害を加えられないと受理してもらえないと思いがちですが、最近は様々な事件により、きめ細かな対応を求められるようになっていることから、身の危険を感じた場合は110番通報を迷わずするようにしましょう。

以前ヤミ金と取引があった方は、利用していた口座を解約することも考えましょう。

そういった口座に振り込まれる可能性があるからです。

給料の振込口座だし、生活費の引き落としにも使っているから、変えるのは面倒などと言ってグズグズしていると、もっと面倒なことになりかねません。
すばやく対処するようにしましょう。

また、ヤミ金に知られている携帯電話の番号を変えるのもひとつの方法です。

ヤミ金の脅しに屈してはいけません。

毅然とした対応をすることが大切ですが、個人で立ち向かうのは危険で、それなりの知識も必要になります。

過去にヤミ金にお金を借りたという何となく後ろめたい気持ちが消極的にさせるかもしれませんが、解決は急がなければなりません。勇気を持って相談に行くようにしましょう。

悪いのは押し貨ししたヤミ金なのです。

払わなくていいお金は払う必要はありませんし、脅しに屈してもいけません。

ヤミ金に負けないという強い意志と専門的な知識を持つ方の助けを得ながら解決への道を歩みましょう。