口約束で借りたら契約書の中身と違っていた

口約束で借りたら契約書の中身と違っていた

Aさんは運転資金に困り、サラ金から年利20%で200万円借りることにしました。

その時の話では、毎月10万円ずつの返済の約束だったはずが、押印した契約書では半年で全額返済することになっています。

約束が違います。

このような場合、どうしたらいいのでしょうか?

契約書

帰ってから契約書をよく見てみたら、「聞いた話と違う」「こんなこと全く聞いていないけど」というようなことが書かれていて驚いたということはサラ金、ヤミ金の契約でよく聞く話です。

お金に困っているとはいえ、サラ金業者の店舗に長居はしたくないものです。

「早くここを出たい」という思いから、契約書を隅々までよく読まないで押印してしまった、サインをしてしまったという話をよく耳にします。

どちらが正しいのか?その証拠は?

実際Aさんのようなケースで契約書の内容と口約束の内容が異なっている場合は、はたしてどちらが正しいのだろう?と悩まれる方も多いことでしょう。

結果から言うと、原則的には契約書の内容が正しいとされてしまいます。

たとえば、

  • Aさんがその口約束の会話を録音していたとか
  • その時に第三者が立ち会っていて証人になってくれるなど


余程のことがなければ、「口約束と違う」という主張は認められません。

通常、借金には大勢では行きませんものね。こっそり一人で行く方が多いでしょう。

なかなか主張は認めらないと思った方がいいでしょう。

重要

裁判所では証人がいたとしても、契約書の方が正しいものと判断されることが多いようですので、契約書にサインや押印をする時には、面倒でも全文に目を通し、違っていたり疑問点については確認や説明を求める慎重さが大事です。

よくテレビで知人や友人から借金をする場合、名刺の裏やメモ用紙、広告紙の裏などに「借用書」と書いているシーンが出てきます。

たかがメモじゃないかなどと軽く見ていると、それを証拠に訴訟を起こされたりします。

契約書があると取り立ての手続きをする場合に法律上の武器になるのです。

契約書はそれほど大事なものなのです。

それでは契約書を確認するときにどこに気をつけたらいいのでしょうか?

借金の契約書には
「いつ」
「誰が」
「誰に」
「いくら貸した」
ということと
「いつ返すのか」
「いくらの利息をつけて返すのか」
ということが記載されています。

そして、もし返せない場合はどのようなペナルティがあるのかも記載されていますので確認しましょう。

普通は貸し付ける銀行や業者が契約書の準備をします。

大事

先にも述べましたが、後々のトラブルを避けるために契約書にはしっかり目を通しましょう。

相談の段階で「大丈夫ですよ」とか「そんなに深刻にならなくても返せますよ」と安心させるようなことを言われたとしても、甘言にトラブルは付きものです。

確認は怠らない!!ことが大事なのです。

自分に不利な内容であったことに後で気がついても取り返しはつかないと考えた方がいいでしょう。

ちょっと言い過ぎかもしれませんが、その契約書、どこにどんな不利な条件が書かれているかわかりませんよ。

「そんなことないでしょ」なんてぼんやりしていると、スッポリ相手の手中に落ちてしまいますよ。危ない!危ない!

そんな人のいいことなんて言っていられないのです。

自分の身は自分で守るくらいの気持ちでお金は借りるべきなんです。

これだけは!!という確認のポイントを押さえておきましょう。

①借入額

50万円借りるはずなのに、実際の契約書には150万円と記載されていたのに気付かずに印鑑を押した場合。

150万円借りていない事実を自分で証明できないと、その額を支払うことになります。

②利息 

利息の金利は必ず確認しましょう。

違法な高い利息であるなら、その利息は払わなくていいのです。

③返済の方法

④返せない場合のペナルティ内容

これはあいまいになりがちです。

読んで理解できないことや疑問に感じたことはその場できちんと説明を求めましょう。

⑤契約日

契約した日を借りた日より前にして、利息を多く払わせようとする業者もいます。

悪質な業者は契約書の確認を十分にする時間を与えなかったり、説明を求めても十分説明しないまま押印を強要したりします。

そのような時は押印しない方がいいのですが、断ったり言い返せなかったりで契約をしてしまったら、すぐに弁護士などに相談するようにしましょう。

特に暴利契約ならどんなに立派な契約書があったとしても無効なのです。

利息制限法の上限の利率で計算をやり直して返済額を減らす、または返し過ぎていた分を取り戻すということも可能です。

あまりにも悪質な場合は契約を無効にすることや解約もできますが、こちらは立証がなかなか難しいことから簡単に認めてもらえないことも多く、裁判になるとお金や時間がさらにかかります。

だからこそ契約書はいい加減に取り扱ったり、簡単に交わしてはいけないのです。

では、契約書がない借金の場合はどうなるのでしょうか?

契約書がないのなら、その借金は無効なのでしょうか?

そういうことはありません。

借金について貸主、借主双方の確認とお金のやりとりがあれば正式な借金契約となるのです。

しかし、契約書によって内容の確認ができ、不利な契約から自分の財産を守ることになりますから、文書で見える形にして双方が所持することが望ましいと思います。